6月13日、
ドラマ『ちはやふる-めぐり-』の
制作発表会が行われました。
今回の作品に梅園高校
かるた部・奥山春馬役で出演する
高村佳偉人のインタビューを
お届けします!
⸺出演が決まったときの率直な気持ちは?
「めちゃくちゃ嬉しかったです。この大きな作品『ちはやふる』に自分が参加できるというのが、まず信じられなくて。だからこそ、「皆さんの期待を裏切らないように」って自然と思いましたね。頑張ろうって」
⸺映画シリーズや原作の印象を教えてください。
「まさに青春って感じですよね。読んでいても観ていても、胸の奥がじんわり温かくなるというか。登場人物たちがかるたに向き合う姿に、自分の中の何かを重ねたくなるような、そんな作品だなって思いました」
⸺演じた奥山春馬について教えてください。
「春馬は普段は基本敬語で話すんです。とても丁寧な子で、とても丁寧なんですけど、自分にあまり自信が持てなくて、自信が持てないがゆえに、この周りに優しくする。そういう子なんで。自分との違いは、テンションの高さ以外の違いほぼなくて。演技するときは、こうするって決めるんじゃなくて、みんなのために動くっていう心だけを持って演技してました。なので、それぞれの芝居をしっかり作るというより、その 1個の心持ちだけでできるようなとても自分に近い役ではありました」
⸺役作りで意識したことは?
「ずっと敬語で話すキャラクターなので、私自身の敬語の見直しとかをしてました。もともと私も友達に敬語でしゃべるので。あと読手(どくしゅ)もする役だったので、読みの練習もしてました」
かるたとの本気の向き合い
⸺撮影で大変だったことは?
「札を“払う”動きですね。特に左側の手前にある札を払うのが苦手で…。狙った札だけを飛ばす札直(ふだちょく)っていう技術があるんですが、これが本当に難しくて。かるた監修の方から、ここを払ってください。ここを払ったあとにここを送ってって指示があると、みんな「分りました。がんばります」って。指示を受けた直後から、みんな素振りが始まって。これで大丈夫だよなって確認しながらやってました」
⸺百人一首はどれくらい覚えてますか?
「番号で覚えてるんですけど、1番から25番くらいまでは、なんとか…。それ以降は、ちょっと自信がないです(笑)」
⸺覚えたとしても、取るのは難しいですよね?
「本当に難しいです。メンバーと遊びで、最初の一字だけで取れる札を使って、 4枚4枚で、このかるたで遊んでたんですけど、ほぼ負けてますね」
好きな一首と、その理由
⸺特に好きな歌は?
「『奥山に 紅葉踏み分け鳴く鹿の 声聞く時ぞ 秋は悲しき』(猿丸大夫)ですね。それだけ唯一ちゃんと歌の情景までも覚えてて。その奥山の時間がシンプルでわかりやすくて」
※猿丸大夫(さるまるだゆう)作
奥山で紅葉を踏み分けながら鳴く鹿。その声を聞くと、秋の寂しさが一層胸に迫る——そんな情感豊かな一首。
⸺他にも覚え方に工夫が?
「『村雨の 露もまだひぬ 槇の葉に 霧立ちのぼる 秋の夕暮れ』(寂蓮)を“ムキムキ”で覚えてます(笑)。“ム”は村雨、“キ”は霧。ムキムキ=マッチョ、みたいな語呂合わせで。」
※寂蓮(じゃくれん)作
にわか雨が降ったばかりで、まだ露も乾かぬ槇の葉。その葉の上に、さらに霧が立ち昇る。深まる秋の夕暮れの静けさと寂しさを描いた一首。
⸺現場で印象的だったことは?
「とにかくカメラで写真を撮りまくってました。みんなで撮影した写真、LINEグループに送ったら軽く2万枚超えてました(笑)」
⸺芝居の面でも刺激が?
「お芝居で信頼というかすごいなって思うのが、みんなすごい自分がこうしたいあれしたいを、すごく積極的に伝えてくださって。私はそういうのが得意じゃないんで。そうやってみんなで作ってる感じがすごいいいなって思いましたね。大体私が今までやってきたのは、 1人で完結してることが多かったので、みんなと相談してお芝居するのって、こんなに楽しいんだなぁって思いましたね」
⸺以前出演した映画『パチンコ』とは違いましたか?
「向こうはそもそも言語っていう最大の壁があったので。えっとなんて言ったらいいんだろうな。韓国語、いや英語分からないな。みたいな」
⸺お気に入りのシーンは?
「第5話で、白野風希が払った札が、かるた高校日本一の折江懸心の払った札と空中でぶつかるシーンがあるんです。そこが一番格好良くて好きなシーンです」
⸺上白石萌音さんの印象は?
「すごく優しくて、私たちがの楽屋とかで、しゃべってたりしている時も、会話にも混ざりつつも、本当にちょっと離れて優しく身を守ってくださってて。なんかいるだけで、ちょっとこの頼りがいがあるというか、空気感がウワッとするような。すごく優しい 。聖母のような方です」
⸺高校かるた、実際にやってみたかったとは思いませんか?
「もしやるんだったら、取るよりも読手のほうをやりたいなって。撮影で読手もあって、読みがすごく楽しくなっていて。自分でリズムやイントネーションを作れるんです。一度決めたらその試合中は変えてはいけない。それでも読んでるのが楽しいんです」
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